仕 事中に大怪我をしてしまった。 2017/09/05
 
時刻: 2017/09/09  9:30 AM
現場:横須賀のとある住宅地の急斜面。 斜度は45度位。
状況:肩掛けエンジン駆動草刈り機(刈り払い機)で斜面の草を刈って いる時、丸ノコのような刃で右手の甲を切ってしまった。

作業は 急斜面で滑るため所々にある安定した足場から仮払い機で雑草を刈っていた。
足場から遠い雑草は肩掛けベルトをしたままでは届かないので、ベルトを肩から外して片手で手を伸ばして刈っていた。
その時、左手だけで持っていた刈り払い機が何故かふらつき右手の甲に当たってしまった。

ベルトが肩にかかっている場合刃は手には当たらない構造なのに外していた為の完全な作業手順のミス。 
無理して手順を逸脱した方法で安全性が取れない状態での失敗だった。

刃が当たった瞬間は手に打撲のような衝撃があったが一瞬何が起こったのか分からなかった。 
その時足が滑ったのか、刃が何かに当たって跳ね返った(キックバック)なのか覚えてない。 
ふと見た右手の甲は、手袋が切れ悲惨な切り傷が見えた。でも不思議と痛みは無かった。
出血を抑えるために左手で右手首を強く握って斜面を降り道に出た。
仲間に事故った事を伝え救急車を呼んでもらった。
道を少し歩くと何故か目まいがして歩けなくなりしゃがみ込み、救急車を待った。
出血はそれほど多くは無いが、ぽたぽたと滴り落ちている。
20分ぐらいでサイレンが聞こえたのでその方向に登って行った。しかし私が近道したので救急隊員の方と会えずにお互いを探した。
でもその頃には目まいも無くなり気持ちも落ち着き大声で私の居場所を伝え合流出来た。
その時の怪我の写真 は、結構悲惨なのでこのページには載せません。  
でも興味ある方は こちらをクリック。 
吐き気がしても知りませんよ。自己責任で。

まず、最寄りの横須賀のY病院に搬送された。 レントゲン検査をして怪 我の状態を見てもらう。中指、薬指の骨折、小指も骨折の疑い。腱は4本ほど断裂。その結果Y[病院では医師の準備が整わない為、洗浄と傷のとりあえずの縫 合だけして鎌倉のS病院の外傷センターにドクター車で転院。

元のように手は治るか?と医師に聞くと当たり前のように”治るよ”と言ってくれたので気持ちがス~と楽になった。

妻に連絡を入れる。(病院からは家族を呼ぶよう言われていた。)
治る傷と分っていたのでその日外せぬ用があった妻には夕方まで来ればいいと伝えた。
薬指の骨は砕けています。 粉砕骨折、開放骨折。
中指も斜めに半分剥がれてます。
小指はよく分かりませんが骨折の疑い。
腱の断裂はレントゲンでは写っていない。

死ぬこと以外はかすり傷が信条なので冷静に治療中の手をスマホで写真撮ったりして看護婦さんに笑われた。

幸いにも神経は全く損傷していなくて指先まで触覚があった。
ただ、薬指は全く動かない。ほかの指は少しは動いた。
次の絵で分かるように薬指の腱は2本とも切れていたためだ。


腱は各指に2本ぐらいつながってます。 その内のX印の3本が断裂して いるとの事。  (この写真はWebから参考のために引用してます)
切れた腱はそのままでは粉砕しているので右手首にある不必要は腱を切っ て移植に使いました。紫の2本の腱を作ってくれました。


粉砕骨折した中指はチタンプレートとネジ5本で真っすぐにつないでみま した。 でも骨が足らないので右手首の骨を削って移植しています。

2回の手術とも部分麻酔を希望して行いました。 なので手術中の医師の会話は聞こえます。 一回目の手術は、若手医師で相談しながら行ってました。研究資 料取りを了解してたのでビデオやカメラで撮影しながら行ってました。  あれ、腱って2本づつあるんだとか心配になるような会話も聞こえます。

レントゲン映像が私にも見えるため、ドリルの刃が骨に進んで行くのまで見えます。  でも途中でカメラが切り替わり見えなくなりました。 残念。
事故のその日(9月5日)にS病院に転院しましたが、その日は仮に中指 をワイヤーで固定して、本手術は9月7日にセンター長が行いました。

センター長との本手術はまるで授業。 若手医師に教えながら進みます。
移植した腱の張る強度はこの位だ、みんなで触って確認してます。
この位に張っても後で伸ばせるのでいいんだ。 弱すぎたら直せない等々。

会話を聞いている限り手術はベストで終わったようです。
安心して病室に戻れました。

大部屋が嫌なので個室に入りました。一泊10800円。 他人のイビキに敏感なのです。


本手術は朝飯抜きで行って12時に終わりました。 実質2時間。
その後腹ペコで食べたハヤシライスの美味かったこと。 忘れられません。

病室は個室なのでiPad持ち込んでDAZNでJリーグ見放題。
格安SIMのOCNなので500円で一日無制限でWebが使えるので退屈しません。 病室のTVはプリペイカードで見れますが電波弱いのかカクカク。
手はこんな状態の装具をしてます。 手術の翌日からリハビリが始まりま した。

ここは交通事故等の外傷センターがあるのでリハビリ中の患者は、指の無い人、膝から下が切断の人、火傷した幼児が悲鳴を上げながらのリハビリ。
自分は軽傷なのかもと思いました。


リハビリプラン。結局7日入院。9月11日にめでたく退院。
最初のころは週3日。一か月後から3か月目までは週2日通院。
水平に切った傷口は綺麗に治りましたが、手術の為に追加で切った縦方向 の傷口はうまく皮膚がのらずに跡が残ってます。
2017/10/05(一か月後の状態)


こんな装具を使って自宅でもリハビリします。(ダイナミック スプリン ト)
青いワイヤーは、針金ハンガーから切り取って作ってました。
2017/09/16
中指、薬指が手の甲方向に十分に上がらない為一時期こんな装具もはめて ました。2017/11/01


薬指の曲がりが十分でないので出っ張ってます。

手首の甲から移植用の骨を採取した跡。
ほとんど分かりませんが、お酒を飲むとこのように浮かび上がってきます。
2017/11/29
完全には握れてませんが段々握力もついて来ました。
箸も使えるようになり日常生活の90%は出来ます。

この手首の傷跡は、移植に使った腱を取り出した時の跡です。縫合が良くなかったせいか、ふさがり切れずに肉芽(ニクガ)が残りました。
2017/11/01
結 局9月5日の事故から3か月後の12月5日に仕事に復帰。

3か月間は長い。 運動不足で56Kg前後だった体重は59Kgまで増えお腹周り、首回りがたるんでます。
リハビリの通院は片道10Kmありますがマウンテンバイクで40分の有酸素運動に切り替えました。
通院途中でお世話になっている造園会社の仲間に時々会います。みんなに太ったねと言われます。

リハビリと診察は12月29日が最終。 あとは仕事しながら筋力を付け体力を戻す予定です。

そして、もう、絶対怪我しないぞと誓いました。

2017/11/30 記す。

緊急追加情報 2017/12/19


追加情報。
俺の怪我が大分治って仕事(植木屋)を再開していた12月19日に妻が自宅階段でつまづき右手を負傷。
翌日整形外科での診断でなんと親指根元の舟状骨の骨折。 全治5週間。
左のX線写真では分かりにくいが割れている。
この骨は、治りにくい骨で、様子見てダメなら骨の移植手術と脅かされビビッていました。
とりあえず即、ギブス。骨密度検査では思いの外健康との事。 すばらしい!

1週間後、3週間後の診断では順調に回復との事。 

夫婦そろっての右手の骨折の物語でした。

皆さんもお気を付けてください。 2018/01/12  記す。

追加情報 2018/09/21
手術から一年経過して右手は95%元に戻ったけど、時々引きつったり、痛かったりしている。
プレートを固定しているネジが皮膚から出っ張り気になる。
プレートは、問題なければ取り除かなくてもいいらしい。
でもこのままの余生をいつも気になるプレートと付き合うのは耐えられん。
よって、1年目の検診の時に主治医と相談して抜釘(金具を取り除く)手術をすることにした。


2018/09/19 抜釘手術。 9時15分手術室に入り、腕の付け根、肘に神経ブロック麻酔。 麻酔が効くのを待って手術開始。 所要時間30分。
その後レントゲン撮って全部終わったのが10時30分。

腱が癒着していた部分の剥離も一部行ってくれたのでもっと自由に曲がることを期待。 リハビリは自分で行うことにした。
これが入っていたチタニウムのプレートと5本のネジ。
お土産にもらいました。
抜糸は1週間後。